タグ別アーカイブ: 照明デザイン
妄想で旅する照明デザイナー odaです。
本日10月21日は「あかりの日」、1879年にエジソンが白熱電球を40時間点灯に成功した日です。
エジソンの偉大な1歩がなければ、現在のLEDの発明・多様化もなかったと思うと感慨深いです。
本日の旅先は「サヴォア邸」
ル・コルビュジエが設計したフランス、パリ郊外のポワシーにある近代建築の住宅
まさに住むための機械
ピロティ、屋上庭園、自由な平面、独立骨組みによる水平連続窓、自由な立面からなる近代建築の五原則のすべてが、高い完成度で実現されています。
平面の中央には緩やかなスロープが設けられ、1階と2階を連続的に繋いでシークエンスを形成。
20世紀の最高傑作建築とも評され、1916年に世界遺産に指定されました。



コルビュジエ建築はそれでも白熱灯
2014年にリアル旅にて撮影。当時は白熱灯が使用してありました。今もそのままであることを願います。
決して華美ではなく適所にこじんまりと設えられた照明器具が印象に残りました。
形は違えど、どれも白熱灯
蛍光灯のように見える白熱灯 リネストラランプ 現在は製造中止です。
光源は確認できませんでしたが、柔らかい光とい色味から白熱灯に間違いないかと。

写真すべて:oda ayako
2017年のアメリカ合衆国の電気映画。「エジソンズ・ゲーム」
照明デザイナーの大先輩 武石正宣さんに「面白いから見て!」と紹介してもらいました。
世紀の発明の裏で繰り広げられた電流戦争の様子が描かれています。
私が興味深かったのはクリスマスツリーに生キャンドルがデコレーションされていたこと。
モミの木のあちこちで赤々と燃えるキャンドルの炎。
今にも枝に火が移りそうで「え⁉」と思いましたがこれがクリスマスツリーの原型なんですね。
火事のリスクよりもクリスマスを明かりで楽しみたいという米国の文化が垣間見れて面白かったです。
映画『エジソンズ・ゲーム』公式サイト (edisons-game.jp)
グッゲンハイム美術館の建築を手がけたのは著名建築家のフランク・ロイド・ライド。
「近代建築の三大巨匠の一人」として建築業界では知らない者は居ない。日本の近代建築の発展や西洋建築の普及に貢献し、
無機質な建築が多い現代に「より人間的な豊かさ=有機的建築の理想」について生涯を賭けて問いかけ続けたことでも知られている。
フランク・ロイド・ライドが考える自然光の入り方
模様も印象的な中央の吹き抜けからは、館内全体を明るく照らす自然光が気持ち良い。
この天井からの採光は、流れるような螺旋階段に合わせて様々な仕組みが作られている。
旋状空間の上部では柔らかく、モダンな雰囲気に差す自然光の入り方が美しい。
流れるような光に沿って人々が緩やかに進んでいく導線は、まさに天才フランク・ロイド・ライドのセンスと偉大さを痛感する。

この建物の主題はスパイラルである。 コイルを巻いたような外観は非常にユニークである。
1Fレベルを取り巻く帯のような低い庇に吸い込まれて中に入ると、
薄暗いエントランスから一気に開放されたように光のシャワー(トップライト)のある大吹抜けに出る。 その周りを階段がぐるぐる巻きに取り囲む。
ここからエレベーターで上に上がって、螺旋を下りながら絵を観賞するのだ。
彼が唯一ニューヨークに作った作品で、竣工までに17年の歳月がかかり、
その完成を見ることの出来なかった生涯最後の作品となっています。
クリーム色のコンクリート壁面が螺旋状に立ち上がった展示空間は、一般的なキューブ型と違い、
まるで回廊を散歩しているような気分にさせてくれます。

2層のガラスで構成された中央のスカイライトは、外側のガラスにフィルムが貼られているため、
異なる角度から入射した直射日光を拡散させ、ホールに安定した光をもたらしています。
ホール全体に満ちた光は、人やモノにはっきりとした影を落とさせず、ぼんやりとした雰囲気に包まれます。
また、ホールは上に向かって先つぼまりな形態をしているため、下から見上げるとスカイライトはより強調されて見えるようになっています。
一方で、作品の展示されている外周部には自然光と人工照明を併用することで光を集中させ、
作品以外の鑑賞者や回廊内側の壁はシルエットとなります。
こうすることで、対照的により一層特徴的な螺旋の構造を際立たせています。
回廊は光沢感のある仕上げになっていて、鑑賞者の影や作品の色をよく反射することで回廊の空間に彩りを演出しています。
このようにグッゲンハイム美術館は、建物の形態と展示方法、空間演出が見事に調整された美術館と言えます。
現代の建築に活かすには

fukuyama base 2023
時間と光を同期させる。という考えのもと時間帯ごとの照度・色温度を設定。
自然光の少ない住宅において内に開かれた光を実現した。
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コードがいっぱい。ちょっと残念。
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そこで「困ったときのDAISO!」目についたのがガーテニンググッズのねずみのオブジェ。
コードをさりげなく収納してくれました。
100円ショップで200円で販売されていましたがそれ以上の価値ありました。
庭においていても自然ですし、なんといっても愛嬌あり。
完成の様子はこちら! 動物病院のイルミネーション
妄想で旅する照明デザイナー です。odaです。
暦では雨水。降る雪が雨へと変わり春一番ももうすぐですね。
皆さま、如何お過ごしでしょうか。
本日の旅先は「光の館 House of Light」(新潟県十日市町)です。光の芸術家、ジェームス・タレル氏プロデュース。
1943年生まれのアメリカの芸術家。知覚心理学や数学、天文学などを学びアメリカ航空宇宙研究所にも勤務。
「光の館」は、第1回「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000年)で生まれたアート作品です。
タレル氏はこの構想は、小説家谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』からインスピレーションを得て制作したと言われています。

美は陰影のあや、明暗にある
“House of Light”構想にあたってタレル氏が語った言葉。
これまで「光の知覚」を探求してきた私にとって、『光の館』とは、
昼と夜、東洋と西洋、伝統と近代を対比するとともに融合する試みであった
「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える」
日本の文化への、西洋の文化を背景としてきた私なりのアプローチであった。….と

線光源を多用
暗闇に体が光る不思議なお風呂「Light Bath」
暗い浴室内に浮かび上がる湯船は、光ファイバーで縁取られます。
この不思議な湯船に身体をつけると、自ら発光しているように見えるんです。
暗闇での入浴と光る身体。光の存在を体感できるタレル氏ならではの作品です。
可動式の屋根から空を眺める一時を「Outside In」
空からの光を室内に取り入れるためのスライド式の屋根がついた部屋。
空の色の移り変わりもアートの一部になっています。
床の間に設えられた光の掛軸も印象的です。
光の館には1点で発光する点光源ではなく間接照明としての「面光源」そして連なる「線光源」が多用されています。
直線的な日本家屋で光の表現をするのには線光源が合っていたのかもしれません。
伝統的な家屋に最新の光の技術導入した建築アート。泊まれる光のアート。

現代の建築に活かすには
線光源を使用した光の設計。
企業様 会長室入口ホールに光で描いたマーク。

住んでいました。
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当時のインテリアです。長らく賃貸住宅だった古民家。数年間借りて住んでいました。
ご縁あってそこを譲り受けて住まわれる方から照明デザインの依頼を受けました。
完成はこちらで!
阿賀北の家 -古民家リフォーム- – 広島県 照明デザインアトリエ Tica.Tica inc. / 株式会社 ティカ. ティカ (tica-tica.com)
~IDを登録したお香台を置くとそれがスイッチとなり、特定されたお墓が現れる
石のスクリーンにも映像などが映し出され、照明も参拝のシーンに合わせて制御~
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ユビキタスを導入した新しいお墓の形を構築するプロジェクト。
プログラマーさんを中心に設計・施工・映像・照明とチームで息をあわせての遂行でした。
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映像投影の現場設計の様子 繊細な作業です。
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石のスクリーンにぴたっと収まる投影…すごい技術です。
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カットオフラインをコーナーに持って行くための調整は「手」。目視しながら合わせます。
左:before 右:After
納骨堂という独特な空間を仕上げるためにはノイズを排除した研ぎ澄ました空間にすることが求められました。静寂をつくるということの難しさと達成感を味わう現場となりました。
こころと絆の納骨堂 → 太陽の塔 高天原
Tica.Tica INC.Project → 納骨堂の灯り
ここへ入れられたらベスト!とい場所を現地打ち合わせの時に見極めることが成功する照明計画のポイント。
現場で描く光の設計図はリアリティーを持って進めていくことが出来ます。
なぜなら現場で確認をしているから。
そして施主・設計者とのイメージの共有が出来、使う素材やサイズもその場で決められるなど良いことだらけ。
改修・リノベーションの案件にはお勧めのやり方です。
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建物のにあるものを活用しての設置のため、角度の調整は細かく確認をしながら行いました。
影を拾わないよう・最大限に壁に広がるよう・途切れないよう…電工さんもしっかりとお付き合いをしてくれました。
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完成写真
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工場リノベーション
フィットネスジムの照明
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マッサージサロンのインテリアデザインの仕事です。インテリアに必要で重要な役割を果たす2つの要素を紹介します。
要素① 照明
照明は埋込でしたが照度・輝度ともに高くきつい印象。現物を活かして印象を変える手法としてフェイクグリーンのシェードを纏わせることに。これは照明デザイナー自ら様子を見ながら製作しました。明りを制御することも照明デザイナーの大事な仕事。
グリーンでシェードを製作中 下から横から確認します。
直接見ると眩しかった照明にグリーンのシェードを取付
要素② 布(ドレープ・ケースメントなど)
やさしさ・和み・スペーシングなど多くの役割を果たしてくれる布もの。その布から向こうは少し特別な空間になります。
手吊でケースメントを付けて行きます。ひだの取り方やボリュームはバランスをみながら。デコレーターさんの仕事が光る!
流れるように美しく出来上がりました。レース越しに照明も見え隠れ。
全容はこちらから↓
Project Shop/Interior マッサージサロン
会長室の前室で遊びの光をご提案をしました。
壁に埋め込むライン照明。
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光を絵画のように見せていきます。
ボードを貼る前に下地に取付金物を打ってもらい金物と同面でボードを仕上げてもらいます。
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これにより壁に描いたような平面的な光の絵画が現れます。
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会長室はこちらからどうぞ
照明から考えるインテリア
外観は無機的 内部は有機的 この対比に驚き、美しいフォルムに荘厳さを感じ、教会のような神聖さも感じる魅力的な住宅。
照明は脇役に徹し、構造体の美しさとそのリズム感を表現することをミッションとした。
明かりのキーワードは「原」「並」「高」 原始的な手法で並べ高所への配置で全体の照度を確保する。
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構造が仕上げになるので配線変更は事実上不可能
一発勝負のためシュミュレーションと現場検証を繰り返す
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上 CGシュミュレーション 下 完成
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上 施工中 下 完成
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上 施工中 下 完成
竣工 H30 .8
設計 (有)ナフ・アーキテクトアンドデザイン 中薗哲也
内容 照明計画(インテリア・外構) ダイニングペンダント製作