あかりごと

世界初!の照明器具誕生

久々の更新になりました。
ここ1ヶ月ほど照明器具の開発をしていました。
ここではあえて一部をお見せします。
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テーマは有機ELを使って照明器具を作ること。
コンセプトは「モビールのような照明器具をつくることで有機ELの軽さ・薄さを表現する」です。
モビールとは、動く彫刻(キネティック・アート)の一種で軽い素材を、糸や棒で吊るし、特定の位置でバランスを取って安定するようにしたものである。人の手や風でゆらゆらと揺れその変化を楽しむ室内装飾品。
有機ELとはOLED(オーガニックLED)と言われ薄い・軽い・省エネ・水銀レスなどの特徴があり環境に配慮した次世代型の光源と期待されています。
このモビール型の照明器具は「Mo/bird」とネーミングしました。
モビールと鳥のバードをあわせた造語です。
苦心したところは実用性とデザイン性と遊び心のバランスをとること。
(重さのバランスをとることも相当難しかったのですが・・・)
モビールをモチーフにした照明器具は世界初ではないかと密かに思っています。
いかがでしょう。
この照明器具で使用した有機ELはLumiotecで製造販売されています。
そして・・・なぜモビールと照明が結びついたか。
それはモビールがたくさん飾ってある空間でのこと。
私はよくそこでランチを食べながらぼんやりとモビールを眺めていました。
そこでゆったりと風にまかせて漂うモビールを心地よく感じ、意識の奥に留めていたのだと思います。「Mo/bird」のヒントになりました。
そのフォルムが意識の奥深く入ってきていたのは、つくり手が思いを込めて1つ1つ作っているから。そして空間と調和しているから。
作っているのは、みっちゃん。飾ってある空間はLa casa de todos
目に見える形・見えない形で関わってくださったすべての人の「気持ちのDNA」でこの照明器具は出来上がっていると思います。
そしてまたどんどん細胞分裂していくことでしょう。
皆さん、本当にありがとう。
どうぞこの次もお楽しみに。

鈴木さんに聞いてみた。

前回のブログで紹介した「off me now」のつくり手 鈴木さんに次の日に会う機会がありました。
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早速、したことを聞いてみました。
自分にとって照明とは何かを考えた。
そして今使っているランプについていい点と悪い点について考えた。
悪い点を解消できるランプのあり方を探った。
制限のある形に対して光をきれいに出す骨の入れ方や和紙の厚みや色を実験しながら探った。
文字を引き立てるために余分な装飾はしないことをした。
ということでした。
鈴木さんは光・音・香りという形はないけれど五感で感じるものに普段から興味を持っていて部屋の中には欠かせないものだそうです。
Odaの予測は大体あたっていたようです。
デザインってなあに?の私なりの答えにつながる出来事でした。

off me now!(今すぐ私を消して)

広島デザインウィーク2011が始まりました。
初日「あかりを楽しもう」というワークショップをしました。
Odaはサポーター兼リポーターで参加しました。
内容はミニランプを作る。。。
ですが時間が限られるため材料も工程もほとんど設定されてます。
料理で言うと、部材は切って用意されている状態。
そして炒めるという方法も決まっています。
それをどのように味をつけるか。これが面白ところです。
20人くらいの参加者の中、Odaが注目した1人の作り方を紹介します。
材料はダンボールを切った棒と和紙。
作り方はコーン(工事のときに注意場所に置くもの)に沿わせて棒で骨組みを作り上から和紙を貼るというもの。
和紙の色も何色かありデコレーションにスパンコールなども用意されていました。
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このように上へ上へどんどん重ねて出来上がっていきます。
目の前に材料があれば当たり前です。
多くの人は足して行くことでボリュームを出すことを選択します。
鈴木さんは違っていました。
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皆忙しそうに手を動かしている中、こんな余裕に表情です。
鈴木さんは丁寧に下地を作り丁寧に和紙を1枚貼ったあと、赤とブルーの和紙で文字を切り抜きシェードに貼りました。以上完成。
余った時間は忙しそうにしている周囲の人を手伝っていました。
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写真1番手前が鈴木さんのランプです。
鈴木さんが貼った文字は「off me now!」
ランプを寝る前に忘れないで消して!というメッセージをランプ自身が発信するというもの。
ものづくりのコンセプトが明確でそれを表現するために究極に引き算している・・・というのがOdaの感想です。
そして何もしていないように感じるのに、実はいっぱいしていることがあるようにも感じる。
コンセプトを立てた。
ランプとは何か。を考えた。
コンセプトを表現できるデザインをした。
丁寧に基礎を作った。
余分なことをしないことをした。
コンセプトを分かりやすく表現する工夫をした。
楽しんで作った。
などなど・・・
あくまでもこれはOdaの主観です。
さて鈴木さんは実際どうだったのでしょうか。

工房の美学

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モノづくりをされているある人の工房を見せていただきました。
こんなにきれいに並んで手入れの行き届いた鉋を使う人ってどんな人?と思いませんか。
そしてどんなモノをつくっているのだろう?と思いませんか。
道具の扱い方に愛を感じます。
他の道具や機械もきちんと使い易そうに並んでいます。
ごみ1つ落ちていません。
工房から美がはじまっています。
その人は高橋さんといいます。
家具をつくる人です。
その家具は「さしもの家具」といいます。
私は高橋さんがつくった家具を見たとき工房が想像できました。想像通り それ以上の工房でした。
もし高橋さんにご興味を感じた方、訪ねてみたいと感じた方は工房から見せていただくことをおすすめします。
さしものかぐ たかはし

家の中にできた池

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イサムノグチのセンターテーブルです。
昨日アトリエに届き、使っているうちにいろいろと発見があります。
ガラスの天板がまるで水場があるように障子を映します。
こんなにきれいに映るのは余分な部屋の光が映りこんでいないからでしょう。
自然光でも西日の強さでは眩しすぎます。
昼間の一刻しか見れない景色です。
「美しいなー」としばらく眺めていました。
アトリエの障子のディティールも逆さまに映りこむことで違った味わいがあります。
景色が家の中にあるっていいですよね。
イサムノグチは、そこまで計算していたのでしょうか?
プロダクトがインテリアにできることのその向こうを見ていたように感じてなりません。
本当はどうなのでしょうか。
それは暮らしていくうちに分かってくるのでしょうか?

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