新見市の哲多のぶどう園でワインと地元の食の恵みを味わう会がありました。
ワインのプロ 牛肉のプロ 豚肉のプロ 料理のプロ ピザのプロ 薪のプロ・・・
各分野のプロがしっかりと会をサポートしました。  
企画はフード&ライフデコレーターの久保さんです。
ワインと地元の食材の相性を探り、1番ふさわしいカタチで提供するプロです。
もちろんデザインのプロでもあります。
ワインは新見市が誇るブランド「TETAA」の絞りたての赤と白。
メニューは新見 千屋牛の赤ワイン煮込みやローストビーフ、
新見 ピオニーポークのソテー アップルソース添え、自然薯団子のピオニーポークの豚汁、
新見 しし肉の炭火焼、しし肉のレタスカップサラダ、地元根菜のポトフ、ホットサラダ・・・。
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照明のプロはもちろん!Tica.Ticaが担当させていただきました。
新見市の山々を臨む高原の高台に会場を設け、ぶどう蔓で作ったランプの明かりととキャンドル。
そして会場に隣接する石灰岩の岩肌をライトアップするという極めてミニマムで原始的なものでした。
コンセプトは、星の輝きを邪魔しない そして「五感で味わう明かり」です。
残念ながら満天の星・・・とは行きませんでしたが後半で点々とその姿を見せてくれました。
新見市を愛する約100人がワインと料理と明かりに舌鼓した時間でした。
会の間、忙しく立ち働く企画者 久保さんからぽつりと出た一言が印象的でした。
「今日はお客さんとして来たいよぅ。」

呉市 の吉浦地区では早速3日に毎年恒例の吉浦八幡神社例大祭、通称
かに祭り が行われました。
吉浦八幡神社に多くの「ちょうさい」とよばれるだんじり(神輿)が集結しました。
呉市に移り住んで、初めての秋まつりです。
電車に乗ってうきうきと出かけました。
中でも印象的だったのが、神社の石段をだんじりが蛇行しながら降りてくる様です。
森に囲まれた石段を下ってくるだんじりは、最初はシルエット そして鳥居に近づくに従い光を浴びて迫力のある姿となります。
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写真は龍をモチーフにしただんじり。口から煙も吐きます。
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鳥居を抜けるとだんじりは上や下へと持ち上げられ、だんじりに乗る男たちはしがみついているだけでやっと。
もとは大漁を願い行われた祭り。
荒々しい男の祭りのようですが、参道を下る時の演出は、光の陰影を繊細につかったもので見事でした。

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以前、木々の狭間に建つ家でご紹介した「大山の家」です。(設計:河口佳介+K2 DESIGN
竣工間近で工事も山場を迎えています。
現場視察に行き、あたりを歩いていたらこんな光のマジックを発見しました。
建物の位置と自然光の色味によって壁のグラデーションが出来ていました。
塗装色はもちろん一緒です。
私は建物の違った楽しみ方を発見したような喜びでした。
するとまたまた自然光からの贈り物がありました。
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西日によってもたらされた樹のシルエットが壁に・・・感動!
普段は人工の光でこのような光景をつくっている私ですが、太陽によって無作為につくられた景色の美しさ・ダイナミックさには敵わないなーと思いました。
あらためて自然光に畏敬の念を抱くのでありました。

今月、岡山にひっそりとオープンし、なんと大盛況の新種のバーにお邪魔しました。
ご一緒したのは、建築パース・CGパースのデザインマシロのましろさん。以前 3DCGをお願いしたご縁で楽しいお誘いをいただきました。檀工房の檀上さんと伺いました。
そしてこのスペースを月に3回借りてバーのママをされているのが、岡山の建築設計事務所unita設計室 横田さんです。
横田さんつながりの方々が次々と集まられ、とても和やかでにぎやか、それでも大人の雰囲気漂う空間になっていました。
 
女流建築家がバーのママに?これだけでも驚くところですが、なんとこのバー 銘木会社さんのショールーム兼レンタルサロンなのです。設計されたのはもちろん横田さん。
その証拠にいたるところ「いい木」が使ってあるのです。本物の木の色・香り・温もりを存分に感じることができます。
横田さんと銘木会社の関係は、設計者と施主であり、バーのママとその店のオーナ。
私の中ではどこかドライでありたいと思っていた設計者と施主の関係に新たなベンチマークを打たれたような驚きがありました。
そしてとてもコンセプチャルなモノづくりの一端を見たような気がしました。
ショールームって売りたいものが全面にアピールされているけれど、いい空間とそこで楽しむ時間を売れば本当に売りたいものは自然に売れるという考え方に思えました。
場所:岡山市北区石関町6-6
   中塚銘木店ショールーム
営業日 
8月3日(水)19日(金)30日(火)
9月5日(月)17日(土)28日(水)
    18:00~22:30(O.S)
おまけ情報です。
こちら銘木バーのトイレです。
現場用のヘルメットをかぶって使うようになっています。
それはなぜか?
答えを知りたい方は、是非訪ねてみてください。
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先日、家具インテリアメッセin福山というイベントが行われ、そこでセミナーをさせていただきました。
タイトルは「今だから明かりにできること」。
節電の叫ばれる中明かりというキーワードで本当に必要な照明を自分で選ぶことの大切さをお話しました。
その内容を少し。
光・照明・明かり・・・など光にまつわる言葉がありますが、私は明かりを「心に作用する光」と定義しました。
震災後、私たちは不安・見えない恐怖・悲しみ・憤り・・・様々な感情を普段以上抱えて生活しています。
感情の波に押しつぶされそうです。
これは心が疲れている状態ではないでしょうか。
こんな時こそ照明のできることは、大きいと思います。
照明は何のためにあるのかを考えると、生命の健康を守るため、そして生活を豊かに彩るためと私は思うのです。
太古、人が炎という光を手にしたときから、光は人の感情のすぐそばにあるものです。
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家々の窓明かりに心和んだり、赤提灯に開放的な気分になったり、イルミネーションにワクワクしたり・・・。
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左がクリプトン電球で右がLEDです。
どちらの光が心に作用しますか。
節電のためすべての照明を消していいのでしょうか。
すべてLEDにしてしまっていいのでしょうか。
LEDは節電にとってすばらしい働きをします。少しのエネルギーで多くの明るさをもたらしてくれます。
LEDを使い、心に作用する光を作り出すこともできます。
要は使い方の問題なのです。
照明や光源(ランプ)についてもう一歩踏み込んで知ってみようと思うだけで
その瞬間から目にする世界がまた1つ広がるのではないでしょうか。
あなたの周りの心に作用する「明かり」を見つけてみてください。

6月22日の夏至の夜に広島市内のカフェでキャンドルナイトがありました。
「電気を消してスローな夜を」がスローガンのキャンドルナイト。
2003年の夏至に始まり、様々な場所で夏至・冬至のイベントとして定着しています。
もともとスローライフ運動の1つですが、今だから「電気を消して・・・」という言葉は、重く深く私たちに受け止められているのではないでしょうか。
そしてカフェ「Log」でのキャンドルナイトでは、瓶ジャムのようなかわいいキャンドルが使われていました。
ラベルにはお店の名前が入っていてなんともチャーミング。
そして瓶に反射してゆらゆらする炎がゆったりとした気分にさせてくれます。
シンプルに作られているようですが「より楽しく、より明るく」するにはと考え行き着いたあり方のように思えます。
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お店のオーナー手作りだそうです。
(手作りキャンドル教室もされているそうですよ。)
参加した人それぞれの過ごし方でゆるやかにつながったスローな夜でした。

呉から音戸大橋を渡り、倉橋島の南に、桂浜という海岸が広がります。車で約1時間です。
日本の渚百選にも選ばれた桂浜は近年は海水浴場です。
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ここに今が旬の食べ物があります。ちりめん(イワシ類の稚魚)です。
そしてここに行かないと食べられないものがあります。
ちりめん定食です。
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内容は、ちりめんのつくね揚げ・ちりめんのおひたし・ちりめん丼・ちりめんの造り・ちりめんのすまし汁・ちりめんの茶碗蒸し・漬物です。
淡白なちりめんだからこそ出来る凄すぎる構成だと思いました。
どの料理もとても美味しかったです。
これでデザートに「ちりめんアイス」とか出てくると気分が最高に上がるのなと思いながらレストランを後にしました。
お食事処 海里部(かりぶ) 0823-53-2577

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建築中の「大山の家」(設計:河口佳介+K2 DESIGN)の現場を視察に初夏の大山に行きました。
新緑眩しい気持ちよい天気でした。
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森の中に建設中のその家は、ほとんど木を伐採せずに工事が進んでいました。
まるで森に「少し、間借りさせていただきます。」という感じで謙虚に立っています。
足場のすぐそばに木が迫るという景色はなかなか見ることができないと思います。
人間の都合で自然のあり方を変えてしまうことは、自然の歪みを生み、長い年月を経てその代償を払う日が訪れると思います。
未来の環境のあり方を考えて今の自然との付き合い方を考えることは大切なことと改めて感じました。
この大山の家は、まさに自然と共生する家だと思います。
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照明計画はTica.Ticaでございます。

私の所属するJCD(日本商環境設計家協会)で安芸の宮島を旅しました。全国から会員さんが集まり総勢76名となりました。
旅館は「岩惣」。宮島を訪れた徳川将軍や歴代総理そして天皇陛下まで泊られた由緒ある老舗旅館です。
おいしい光と風景をみつけました。
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石灯篭から眺めた岩惣の玄関です。ロウソクかがり火など「火」を使う照明を建物周辺に上手く取り入れられていました。
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玄関から見上げると軒下に丸いガラスシェードの照明器具。
優しい光の具合からきっと白熱灯だと思います。
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夜は厳島神社を屋形船から見ました。
鳥居の中をくぐったり前に行ったり後ろに行ったり。それでもいつも鳥居には光が当たっています。海からライティングしているはずはないし・・・。と不思議に思っていたらびっくり!
なんと船からライティングをしていたのです。
にくい演出です。
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一夜明け早朝散歩していたら出会いました。小鹿たち。
宮島八景の1つ谷原麋鹿(やつがはらのびらく)は鹿の鳴き声も景色を彩る要素とされているそうです。鳴き声が景色となる・・・浪漫を感じます。
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離れの渡り廊下の向こうに見える景色。このような気配を感じる景色が好きです。自然に見えてとても計算されているように思えてなりません。
odaの見つけた宮島五景でした。

今年も福山バラ祭りの時節です。
Tica.Ticaはイベント会場の1つバラ公園のライティングデザインをさせてもらいました。
写真ではなかなか伝わらないかと思いますが、160匹の蝶々が光と共に木々を舞う姿は荘厳です。
前回ご紹介したモビール型照明器具「Mo/bird」に続いてこちらも風に舞うシリーズです。
みっちゃんのモビールのDNAはこちらにも引き継がれています。
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蝶々の製作はイベント企画者であり担当部会でもあるローズ部会((社)広島県建築士会 福山支部 青年部)の有志の皆さんです。
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地道な手作業を幾日もしてくださり160匹の蝶々が出来上がりました。
そして蝶々が求める薔薇は・・・、4月の低温日と5月の長雨で5分~8分咲きというところでしょうか。
満開を期待されている方は少しがっかりされるかもしれませんが、
例年ではなかなか見られないかわいい薔薇の「つぼみ」を多く見ることもできるチャンスです。
是非お運びください。
ライトアップ期間
5月7日(土)~5月14日(土)18:30~22:00 駐車場 22:30まで

久々の更新になりました。
ここ1ヶ月ほど照明器具の開発をしていました。
ここではあえて一部をお見せします。
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テーマは有機ELを使って照明器具を作ること。
コンセプトは「モビールのような照明器具をつくることで有機ELの軽さ・薄さを表現する」です。
モビールとは、動く彫刻(キネティック・アート)の一種で軽い素材を、糸や棒で吊るし、特定の位置でバランスを取って安定するようにしたものである。人の手や風でゆらゆらと揺れその変化を楽しむ室内装飾品。
有機ELとはOLED(オーガニックLED)と言われ薄い・軽い・省エネ・水銀レスなどの特徴があり環境に配慮した次世代型の光源と期待されています。
このモビール型の照明器具は「Mo/bird」とネーミングしました。
モビールと鳥のバードをあわせた造語です。
苦心したところは実用性とデザイン性と遊び心のバランスをとること。
(重さのバランスをとることも相当難しかったのですが・・・)
モビールをモチーフにした照明器具は世界初ではないかと密かに思っています。
いかがでしょう。
この照明器具で使用した有機ELはLumiotecで製造販売されています。
そして・・・なぜモビールと照明が結びついたか。
それはモビールがたくさん飾ってある空間でのこと。
私はよくそこでランチを食べながらぼんやりとモビールを眺めていました。
そこでゆったりと風にまかせて漂うモビールを心地よく感じ、意識の奥に留めていたのだと思います。「Mo/bird」のヒントになりました。
そのフォルムが意識の奥深く入ってきていたのは、つくり手が思いを込めて1つ1つ作っているから。そして空間と調和しているから。
作っているのは、みっちゃん。飾ってある空間はLa casa de todos
目に見える形・見えない形で関わってくださったすべての人の「気持ちのDNA」でこの照明器具は出来上がっていると思います。
そしてまたどんどん細胞分裂していくことでしょう。
皆さん、本当にありがとう。
どうぞこの次もお楽しみに。

前回のブログで紹介した「off me now」のつくり手 鈴木さんに次の日に会う機会がありました。
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早速、したことを聞いてみました。
自分にとって照明とは何かを考えた。
そして今使っているランプについていい点と悪い点について考えた。
悪い点を解消できるランプのあり方を探った。
制限のある形に対して光をきれいに出す骨の入れ方や和紙の厚みや色を実験しながら探った。
文字を引き立てるために余分な装飾はしないことをした。
ということでした。
鈴木さんは光・音・香りという形はないけれど五感で感じるものに普段から興味を持っていて部屋の中には欠かせないものだそうです。
Odaの予測は大体あたっていたようです。
デザインってなあに?の私なりの答えにつながる出来事でした。